2011年5月31日火曜日

西瓜

















大きくて美味しい西瓜です。正岡子規のようにがぶりと食べました。甘すぎず上品な味でした。


ものもいはで喰ひついたる西瓜哉
-正岡子規

2011年5月30日月曜日

柿の花と蜂

















柿の花の蜜を吸っている蜂がいます。柿の花は地味ですが昆虫たちは見逃しません。柿の花は夏の季語だそうです。


渋柿のしぶしぶ花に咲きにけり
- 小林一茶


2011年5月29日日曜日

梨の育種畑

















新緑の季節の梨の育種畑の風景です。果実が少しずつ大きくなってきています。

土曜日は、TBSラジオ「永六輔その新世界」につづいて「久米宏 ラジオなんですけど」を聞いています。

「ラジオなんですけど」の来週のテーマは「ベスト・オブ・フルーツ」と告知していました。どんな果物の話が飛び出すのか楽しみです。

2011年5月28日土曜日

帆船のモニュメント























浜松町駅近くの公園内にある船のマストのモニュメントです。風を受けた帆船のはしる姿は、現実を離れて情緒的な空想の世界にいざないます。昔、カルホルニアの小さな湖で一人乗りのヨットに乗って走り回った経験を思い出しました。


原子力の安全性を議題としたフランス、ドービルG8サミットは、「グローバリゼーション」の終焉を示す歴史的な会議となるのかも知れません。

世界統一規格による経済的な活動が国家や地域などの境界を越えて、地球規模に拡大するとコストが削減されるとするのがグローバリゼーションですが、今回、少なくとも原発推進国と自然エネルギー優先国に分かれました。

コストなど経済も課題であるが、それよりも大きな人類の課題があることと、人類の課題解決には様々な考え方があることを明確に示した会議であったと考えられました。

新しい時代が始まったのかも知れません。

2011年5月27日金曜日

東京のスカイライン

















浜松町駅近くの海岸の公園から見た対岸のスカイラインです。海からの風が心地よく感じました。


福島原発事故での海水注入に関する情報が混乱しています。今日までの発表を読むと、どうも官邸の停止命令を現地の所長が無視し海水注入を続けたということのようです。

そうだとすると、解雇や更迭の危険性を冒して行った現地所長の英雄的な行動だったということになります。事実関係の解明が必要です。

2011年5月26日木曜日

田植えの終わった水田

















田植えの終わった水田です。まだ植えられたばかりなので、稲より水の面積が大きいので土手や空を映し出しています。昼はヒバリが鳴いていますが、夜になるとカエルの合唱がうるさいくらいです。


悠然(いうぜん)として山を見る蛙(かへる)かな
- 小林一茶

2011年5月25日水曜日

マンゴー

















マンゴーです。香りを楽しんだあと、三枚におろし、がぶりと食べました。完熟していて甘く、美味しくいただきました。

今日は「食堂車の日」とのことです。1899年、京都~防府間で食堂車が初めて走った日で、メニューは洋食のみだったそうです。

食堂車で思い出すのは映画「オリエンタルエクスプレス」(アガサクリスティー)です。ロシアからの亡命婦人のナイフの持ち方が変だったと記憶しています。いつか乗ってみたいと思っています。

2011年5月24日火曜日

乙戸沼公園で遊ぶ子供達

















乙戸沼公園で遊ぶ子供達です。遊具と自転車をつかって活発に遊んでいました。何をしているのか分かりませんでしたがみていて飽きません。


かすみ立つ長き春日(はるび)をこどもらと手まりつきつつきょうもくらしつ
- 良寛


晴耕雨読の日々を楽しみ、若者の成長を楽しむ。そんなことを思いました。

自然をあるがままに受け入れることが、科学者の良心とか品格とかの根底に必要なように思ってます。


2011年5月23日月曜日

栗の花

















栗の花が咲きだす頃となりました。

福島原発から放射性物質の放出続いています。事故の収束が見えないなか、原発事故ビジネスともいえる「○○食品は放射能除去によい」などの情報が広がっています。その根拠が論文一つぐらいでは科学的な信頼性があるとはいえません。情報を流して、もうけている人たちは自分が信じているのだろうかと疑います。

「儲かるならどんな科学情報でもよい」の時代は、「原子力安全神話の崩壊」とともに終焉してほしいと思います。

2011年5月22日日曜日

つくばにある林

















つくばにある林です。カーンとキジのような鳴き声が聞こえました。
昔はこうした林があちこちにあったのではないかと推測しています。

最近、昔の童謡の歌詞の意味が分からなくなっているそうです。

♪うさぎおいし が、
→うさぎ美味し  (ウサギ追いし)
野原を走り回ることがなくなったためでしょうか。

♪おいらみさきの が、
→オイラ岬の (おいら 岬の)
灯台に人がいなくなったためでしょうか。

などは知られていますが、最近では

かきねのかきねのまがりかど たきびだたきびた おちばたき
→おちばたき オチバ滝 (落ち葉焚き)
焚き火をしなくなったためでしょうか。

しゃぼんだまとんだ やねまでとんだ
→シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ (屋根も飛んでしまった)
これには驚きました。

2011年5月21日土曜日

乙戸沼公園の散歩道

















乙戸沼公園の散歩道です。夕方になると多くの人が歩いています。


-福島第1原発事故発生直後の3月12日に海水が注入されたが、原子力安全委員会の班目春樹委員長が「海水を注入すると再臨界が起きる可能性がある」との進言を受けて菅直人首相が海水注入中断を指示し、午後7時25分から55分間、海水注入が中断した。-


このニュースに注目しています。「海水を注入すると再臨界(核反応)が起きる可能性がある」との班目春樹委員長の発言に疑問が残るからです。この発言の科学的な検証をしてほしいと思います。原子炉に海水を注入すると廃炉になるわけですが、そのことと関係があったのかも知りたい。

科学的に海水注入が当時の選択として正しいなら、任命、指揮、組織など様々な問題が浮上してきます。

【用語解説】
臨海:原子炉で核分裂が持続的に進行しはじめる境目のことで、これを越えると核分裂が続く。


2011年5月20日金曜日

新緑の梨畑

















新緑の梨畑です。

今日(東京)の日の出の時刻は4時33分でした。すがすがしい青空が広がっています。


雨晴れて緑したゝる中に寺
- 正岡子規

2011年5月19日木曜日

小さなリンゴの実

















つくばではリンゴの実が少し大きくなっていました。弘前からのたよりによると津軽は今がリンゴの花が満開とのことでした。

左腕で何かを持つと痛みを感じます。本や雑誌をかたづけているせいかもしれません。利き腕の左を多く使っているからかも知れません。

先週の土曜日の「永六輔その新世界」TBSラジオで永六輔さんと前田武彦さんが、靴下をはけるか、つまずかないかなどを話題としていました。その感じが少し分かったように思います。


今週の土曜日「久米宏 ラジオなんですけど」でラジオドラマについて聴取者の感想を集めるようです。このブログではラジオ復活のキーはラジオドラマと言ってきました。楽しみにしています。


2011年5月18日水曜日

梅の実

















梅の果実が大きくなってきました。梅干し、梅酒にする場合が多いのですが梅ジュースも大変美味しい飲み物です。

配本が始まった単行本「見直そう!くだもののちから」のコンセプトは、「科学的に正確な評価」と「消費者の利益に」です。そのため、医学会などの第三者機関の評価を重視しています。

生活習慣病予防の研究は20世紀後半から世界中で精力的に行われ、コペルニクス的転回とも称されるほどの栄養学の概念が大きく転換しました。それ以前の果物悪玉説は払拭され、野菜と同様に沢山食べる事が生活習慣病を予防できるとして推奨されています。肥満、ガン、高血圧、脳卒中、心臓病、2型糖尿病予防に有効であると医学分野のガイドラインで評価・推奨されています。一方、サプリメントの危険性も明白となってきました。そうした生活習慣病予防の事情を果物を通して明らかにしています。


注文票



2011年5月17日火曜日

収穫間近の麦畑


















麦畑が緑色から黄金色に変わりつつあり、収穫が間近であることを知らせてくれます。

震災の復興には「つなぐ」ことが大切と語られていますが、研究も「つなぐ」ことが重要です。研究は独立した個人の力でできると思われていますが、先輩たちから受け継いだ技術がなければ前進させることはできません。

例えば、器具を洗うことも「つなぐ」ことがないと、研究結果に影響を与えることがあります。

研究を「つなぐ」にはどうしたらよいか。「つなぐ」ことができる研究組織がよい成果を生む基礎だと思っています。


2011年5月16日月曜日

菖蒲の花

















日が沈む頃の乙戸沼です。遊び場の子供達が去り、散歩していた人もだんだん少なくなってきました。岸辺の草むらでウシガエルがブォー、ブォーと鳴いていす。菖蒲の花が咲いていました。


池さびし菖蒲の少し生ひたれど
-水原 秋桜子

2011年5月15日日曜日

新緑の柿の木


















新緑の柿の木です。緑が鮮やかです。


「見直そう!くだもののちから」の注文票ができましたのでお知らせいたします。

出版社  日本園芸農業協同組合連合会(日園連)
定 価  1300円(税、送料、振替手数料込)

現在のところ、本屋さんでは手に入らないので、下記の注文票を用いてメールかFAXで出版社に直接ご注文下さい。よろしくお願いいたします。


注文票



2011年5月14日土曜日

トマト

















トマトです。サラダでいただきました。

昨日、福島原発事故で、東電がメルトダウンを認めたと報道していました。スリーマイル島原発事故と違って一部損傷でメルトダウンはしていないとの報道が誤りであったことになります。

今回の事故で気になるのはメディアの報道です。昨日の発表までメルトダウンの事実にせまる報道記事にたどりつけなかったことです。

もう一つ気になるのは、サッカー選手を使った「チームワークが大切」との宣伝です。東日本大震災の復興では問題ありませんが、福島原発事故と重ねると言論統制のにおいが感じられました。

事故の詳細な事実が正確に報道され始めたのは、フランス大統領の来日とクリントン国務長官の来日頃からでした。

メデイアは時間を追った報道の検証が必要ではないかと思っています。そうしないと次の言論統制に対抗でないと思います。

鳥の目ではなく、虫の目から見るメディアのプロフェッショナルの精神が萎縮しているように感じています。

2011年5月12日木曜日

田植えが始まりました

















昨日掲載した場所で田植えが始まりました。田植機で短時間に広い地域の田植えが終わります。

原発事故で科学者の倫理が問われていますが、倫理が問われているのは原発問題だけではありません。例えば、健康に関わる情報発信では、実験レベルの成果で証拠が十分ではないにもかかわらず、あたかも疾病の治療や予防に効果があるような発言があったりします。

科学は真理探究とともに人類の進歩や生活に役立てることが科学研究にたずさわるものの願いですが、普及にあたっては、「相手の利益に」と説いたヒポクラテスの誓いを忘れないようにすることが大切と思っています。


2011年5月11日水曜日

田に水が入る

















田に水が引かれています。この辺は昨年より10日位遅いように思います。雨蛙の鳴き声が聞こえています。

東日本大震災から2ヶ月がたちました。この間の科学者の発言に対する信頼が揺らいでいるように思います。

例えば、「安全基準は厳しすぎるので甘くしても問題ない」とするなら、安全基準を決めた委員は誤った結論を出していたのかと思わせます。

「放射性ヨウ素は半減期が短く、放射性セシウムはカリウムと同じで生物的半減期は短いから安全」と解説されていましたが、その後骨に蓄積する放射性ストロンチウムが見つかりました。都合の悪いことは隠しているとの印象を与えています。

科学は信頼が大事です。そのため、科学者の倫理、良心に従った発言が求められていると感じています。

2011年5月10日火曜日

単行本「見直そう!くだもののちから」






















単行本「見直そう!くだもののちから」(日園連刊)の発行日です。購入方法等は後ほどこのサイトに掲載します。
注文票
多くの方に読んでいただければうれしいです。



目次は下記の通りです。



はじめに

第1章 21世紀健康を読み解く

世界を変えた三つの報告
食事バランスガイドと日本型食生活
日本人の食事摂取基準
「毎日くだもの200グラム」の科学的根拠
どんな果物をどう食べたらいいの?
生活習慣病予防の倫理「ヒポクラテスの誓い」
サービングとは
日本食品標準成分表とは

第2章 果物の誤解を解く

「果物は甘くカロリーが高い」の誤解を解く
「果物は太る」の誤解を解く
「果物で中性脂肪が増える」の誤解を解く
「果糖は生活習慣病の原因」 の誤解を解く
「果物のガン予防効果は限定的」の誤解を解く
「ガン予防は検診で十分」の誤解を解く
「サプリメントでガン予防」の誤解を解く
「果物は高血圧に悪い」の誤解を解く
「果物は心臓病に悪い」の誤解を解く
「果物は糖尿病によくない」の誤解を解く
「果物は糖尿病合併症を促進」の誤解を解く
「日本人は2型糖尿病になりやすい」の誤解を解く
「果物は認知症予防には役立たない」の誤解を解く
「果物は骨租しょう症予防に無問係」の誤解を解く
「果物の食べすぎは良くない」の誤解を解く
「果物はビタミンCだけ」の誤解を解く
「果物は胃の通過時間がはやい」の誤解を解く
「果物は腎臓結石の原因となる」の誤解を解く
「果物は脳卒中に悪い」の誤解を解く

第3章 果物摂取で健康の維持増進

スポーツと疲労回復
果物と健康寿命
果物と痛風との関係
果物摂取で便秘解消、腸内改善
果物摂取でしみ・そばかす・しわの予防
果物摂取で冷え性予防
果物摂取で夏パテ予防
果物摂取で二日酔い予防
果物摂取で眼病予防

第4章 果物パワーの源泉

ビタミン一般
ビタミンB群
葉酸
ビタミンE
ビタミンC
ミネラル
カリウム
ナトリウム

引用文献
用語解説



2011年5月9日月曜日

キウイフルーツの棚

















キウイフルーツの棚です。葉が大きくなってきました。

1992年5月9日、ローマ教皇ヨハネ・パウロⅡ世は、ガリレオ・ガリレイの天動説に関する裁判が誤りであったことを認め、ガリレオに謝罪しましたた。

科学は、自然と社会の真理を追求し、人類の進歩と生活に役立てることをめざしています。科学への信頼が失われている今、天動説裁判のことを思い返すことは大切なことだと思っています。


2011年5月8日日曜日

すいか

















小玉スイカです。高浜虚子著「子規居士と余」にスイカが出てきます。夏目漱石も登場します。



子規居士と余

高浜虚子

余は一本の傘(からかさ)を思います。それはどうしたのかはっきり判らぬがとにかく進藤巌(いわお)君が届けてくれたのだ。進藤巌君というのは中学の同級生であった。たしか、余が子規居士の家を訪問して忘れて帰った傘を巌君が届けてくれたのかと覚えて居る。その頃子規居士は夏休みで帰省していたのである。

それからまたこういう事を覚えて居る。一人(いちにん)の大学の制服をつけた紳士的の態度の人が、洋服の膝(ひざ)を折って坐って居る、その前に子規居士も余も坐って居る、表には中の川が流れている。これは居士の家の光景で、その大学の制服を着ている人は夏目漱石君であった。何でも御馳走(ごちそう)には松山鮨(ずし)があったかと思う。詩箋(しせん)に句を書いたのが席上に散らかっていたようにも思う。

三津の生簀(いけす)で居士と碧梧桐君と三人で飯を食うた。その時居士は鉢の水に浮かせてあった興居(ごご)島の桃のむいたのを摘(つま)み出しては食い食いした。その帰りであった。空には月があった。満月では無くて欠けた月であった。縄手(なわて)の松が黒かった。もうその頃汽車はあったが三人はわざと一里半の夜道を歩いて松山に帰った。それは、
「歩いて帰ろうや。」という居士の動議によったものであった。その帰りに連句を作った。余と碧梧桐君とは連句というものがどんなものかそれさえ知らなかったのを居士は一々教えながら作るのであった。何でも松山に帰り着くまでに表六句が出来ぬかであった。そうして二、三日経って居士はそれを訂正して清書したものを余らに見せた。もし今獺祭書屋(だっさいしょおく)旧子規庵を探したらその草稿を見出すのにむずかしくはあるまい。居士は如何なる場合にいい捨てた句でも必ずそれを書き留めて置く事を忘れなかったのである。

こういう事もあった。
海中に松の生えた岩が突出して居る。
「おい上ろう。上ろう。」と新海非風
にいのみひふう
君が言う。

「上ろう。テレペンが沢山あるよ。」と言ったのが子規居士である。舟が揺れて居る。二人の上ったあとの舟中に取り残されたのは碧梧桐君と余とであった。間もなく碧梧桐君もその岩に掻(か)き上ってしまって最後には余一人取り残された。

非風君はその頃肺を病んでいた。たしかこの時であったと思う、非風君がかっと吐くと鮮かな赤い血の網のようにからまった痰(たん)が波の上に浮いたのは。

「おいおい少し大事にしないといけないよ。」と子規居士は注意するように言った。
「ハハハハ」と非風君は悲痛なような声を出して笑い、「おい升(のぼ)さん(子規居士の通称)泳ごうや。」

「乱暴しちゃいけないよ。」子規居士は重ねて言う。
「かまうものか。血位が何ぞな。どうせ死ぬのじゃがな。」と非風君は言う。

居士の病後のみを知って居る人は居士はあまり運動などはしなかった人のように思うであろうが、あれでなかなかそうでもなかったらしい。べースボールなどは第一高等学校のチャンピオンであったとかいう事だ。居士の肺を病んだのは余の面会する二、三年前の事であったので、余の逢った頃はもう一度咯血(かっけつ)した後ちであった。けれどもなお相当に蛮気があった。この時もたしか艪(ろ)を漕いだかと思う。ただ非風君ほど自暴(やけ)ではなかった。非風君の方が居士より三、四年後に発病したらしかったがその自暴のために非風君の方が先に死んだ。居士は自暴を起すような人ではなかった。

同勢三、四人で一個の西瓜(すいか)を買って石手川へ涼みに行き、居士はある石崖の上に擲(な)げつけてそれを割り、その破片をヒヒヒヒと嬉しそうに笑いながら拾って食った事もあった。

今の代議士武市庫太
たけいちくらた
君の村居を訪うた事も覚えて居る。その同勢は子規、可全(かぜん)、碧梧桐の三君と余とであったかと思う。可全君というのは碧梧桐君の令兄である。
これらは居士が大学在学中二、三度松山に帰省した間の片々たる記憶である。


2011年5月7日土曜日

上野駅


















明かりを抑えた上野駅です。太宰治が「たずねびと」で上野駅を描いています。



昭和二十年、七月の末に、私たち家族四人は上野から汽車に乗りました。私たちは東京で罹災してそれから甲府へ避難して、その甲府でまた丸焼けになって、それでも戦争はまだまだ続くというし、どうせ死ぬのならば、故郷で死んだほうがめんどうが無くてよいと思い、私は妻と五歳の女の子と二歳の男の子を連れて甲府を出発し、その日のうちに上野から青森に向う急行列車に乗り込むつもりであったのですが、空襲警報なんかが出て、上野駅に充満していた数千の旅客たちが殺気立ち、幼い子供を連れている私たちは、はねとばされ蹴たおされるような、ひどいめに逢い、とてもその急行列車には乗り込めず、とうとうその日は、上野駅の改札口の傍で、ごろ寝という事になりました。その夜は、凄い月夜でした。夜ふけてから私はひとりで外へ出て見ました。このあたりも、まず、あらかた焼かれていました。私は上野公園の石段を登り、南洲の銅像のところから浅草のほうを眺めました。湖水の底の水草のむらがりを見る思いでした。これが東京の見おさめだ、十五年前に本郷の学校へはいって以来、ずっと私を育ててくれた東京というまちの見おさめなのだ、と思ったら、さすがに平静な気持では居られませんでした。翌朝とにかく上野駅から一番早く出る汽車、それはどこへ行く汽車だってかまわない、北のほうへ五里でも六里でも行く汽車があったら、それに乗ろうという事になって、上野駅発一番列車、夜明けの五時十分発の白河行きに乗り込みました。白河には、すぐ着きました。私たちはそこで降されて、こんどはまた白河から五里でも六里でも北へ行く汽車をつかまえて、それに乗り込む事にしました。午後一時半に、小牛田行きの汽車が白河駅にはいりましたので、親子四人、その列車の窓から這い込みました。前の汽車と違って、こんどの汽車は、ものすごく混雑していました。それにひどい暑さで、妻のはだけた胸に抱き込まれている二歳の男の子は、ひいひい泣き通しでした。この下の子は、母体の栄養不良のために生れた時から弱く小さく、また母乳不足のためにその後の発育も思わしくなくて、ただもう生きて動いているだけという感じで、また上の五歳の女の子は、からだは割合丈夫でしたが、甲府で罹災する少し前から結膜炎を患い、空襲当時はまったく眼が見えなくなって、私はそれを背負って焔の雨の下を逃げまわり、焼け残った病院を捜して手当を受け、三週間ほど甲府でまごまごして、やっとこの子の眼があいたので、私たちもこの子を連れて甲府を出発する事が出来たというわけなのでした。それでも、やはり夕方になると、この子の眼がふさがってしまって、そうして朝になっても眼がひらかず、私は医者からもらって来た硼酸水でその眼を洗ってやって、それから眼薬をさして、それからしばらく経たなければ眼があかないという有様でした。その朝、上野駅で汽車に乗る時にも、この子の眼がなかなか開かなかったので、私が指で無理にあけたら、血がたらたら出ました。


2011年5月6日金曜日

藤の花とカンキツ

















藤の花とカンキツです。


我が宿の時じき藤のめづらしく今も見てしか妹が笑まひを
- 大伴家持


私の庭に咲いた、季節はずれの藤のようにめずらしくも今、見たいですね、あなたの笑顔を。



今日は立夏です。夏の気配が感じられるころとなりました。


2011年5月5日木曜日

柏餅とコーヒー

















こどもの日です。柏餅とコーヒー、和洋折衷でいただきました。

昨日、リニューアルした上野駅の中を歩きました。ずっと通っていたそば屋がなくなるなど、上野駅イメージがすっかり変わっているのに驚きました。

上野公園口では多くの子供達を見かけました。パンダに会いにきたのだと思います。元気な子供達は和ませてくれます。


2011年5月4日水曜日

つつじの花


















ツツジの花が咲き出しました。写真は道路脇に咲いていたツツジで一番多く花が着いていました。

憲法が法律とは異なることを示す条文は99条です。憲法を守る義務を負っている人たちとは誰かを記載しています。

第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

2011年5月3日火曜日

藤の花


















藤の花が咲いています。いいにおいがしています。

今日は憲法記念日です。憲法には憲法成立の歴史が記載されています。

第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。


2011年5月2日月曜日

黄色いバラの花

















黄色いバラが咲きました。明日は憲法記念日です。そこで、憲法第25条を紹介します。


第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

2011年5月1日日曜日

田植えが肘○

















田に水が引かれ田植えが始まりました。カエルの鳴き声も聞こえます。

福島原発の問題は科学者の良心、生き方を問うています。小佐古敏荘内閣官房参与(東京大教授)が年間20ミリシーベルトの基準を批判して辞任しました。