2011年3月4日金曜日

スイカ「ひとりじめ7」




小玉スイカ「ひとりじめ7」は糖度が13~14度以上と高く、風味、食味ともに優れたスイカです。 果実重量は、2.0kg~2.5kgで、肉質は「ひとりじめ」よりややちみつでしまりがあり、より大玉に近いシャリ質があります。

昨日の続きです。以前、果物&健康NEWS vol.57にかいた文をもとにスイカは果物か野菜化についてどう考えるかについて紹介します。

「生で食べるのが果物、油炒めなど料理をして食べるのは野菜」、「食後のデザートとして食べるのは果物、副食は野菜」としてスイカは、果物と思っているのではないでしょうか。でも、「木に成るものは果物、苗を植えてから1年以内に収穫するのが野菜」としたらスイカは野菜になりませんか。

政府機関での分類ではどうでしょうか。野菜生産出荷統計(農林水産省)では、「一般に、野菜とは、食用に供し得る草本性の植物で、加工の程度の低いまま副食物として利用されるもの」とし、スイカは「果実的野菜」としています。国内の植物に被害をもたらす海外からの病害虫を未然に防ぐ仕事をしている植物防疫所(農林水産省)の統計でもスイカは野菜です。

一方、農林水産省でも青果物卸売市場調査報告の統計では、スイカは果物としています。その理由は昔、出荷先が主に果物店であったことに由来しています。日本食品標準成分表(文部科学省)ではスイカは果物に、また、成分表を基礎としている国民栄養調査(厚生労働省)でも果物です。家計調査(総務省)、日本貿易統計(財務省)もスイカは果物に分類されています。

学問的にはどうでしょうか。園芸学では、主として植物としての特性と栽培の観点からスイカは野菜と定義・分類しています。野菜園芸ハンドブックでは、野菜を「副食物として利用する草本類の総称」と定義し、スイカを野菜に分類しています。食品としての利用部分による分類でもスイカは果菜類で野菜です(野菜園芸大辞典)。

なんだか、大変ややこしいことになっているように思えます。でも、基本的な点を押さえるとスイカの分類も分かりやすくなります。生産現場や生産現場に近い学問である園芸学ではスイカは野菜で、流通関係や消費者の生活感覚をもとにした分類では果物となります。