2011年3月31日木曜日

日が沈む時






















日が沈む時の風景です。今日は3月31日です。別れの時でもあります。新天地に向かう皆様のご多幸とご健勝、ご活躍を祈念いたします。

黒澤明監督の映画「赤ひげ」は、青年エリート医師保本登(加山雄三)が赤ひげ(三船敏郎)の幕府石川養生所の門をくぐるところから始まります。出世を夢みて長崎で学んだエリート青年医師にとっては不本意な勤め先でした。貧乏と臭気が漂う養生所も、藩主を脅し大金をせしめる赤ひげも好きになれませんでした。

そこで、保本登は養生所の禁をすべて破って、養生所から出されることを願いました。ところが、保本は毎日、貧しい人に対して黙々と治療を続ける赤ひげを知るとともに、貧しく死んでゆく人々の中に人としての美しさを感じるようになります。

そんな中で,保本は赤ひげの口ぐせ「病気の原因は社会の貧困と無知から来るものでこれに治療法はない」に共鳴するようになり、名誉や金に無縁な養生所に一生を捧げる決意をします。

赤ひげ、保本の志は、医科学の原点だと思っています。心の中にしまっています。

「赤ひげ」予告編が下記のサイトにありました。