缶詰用に育種された桃の品種です。生食用とは異なり、肉質は硬く酸味もあります。初めて食べた人は、肉質はともかく酸味があるのにびっくりし、これが桃がと、疑問を呈します。生食用としての評価は酸味で分かれます。私は、甘味がのって甘味と酸味が調和した個の品種が好きです。
第二次世界大戦後、疲弊した我が国の経済状況を改善し外貨獲得のために輸出用の缶詰用桃の育種が始まりました。その結果、世界に誇る「錦」など優れた品種が生まれたのですが、育成された頃には缶詰を輸入する時代になっていました。加工専用種の定着は我が国の経済を考えるとかなり難しい状況になっています。