2012年2月14日火曜日
つくばの梅はまだつぼみ
つくばの梅はまだつぼみですが、さすがの寒気もゆるみ温かくなってきました。開花するのも近いかも知れません。
【文献紹介】頼りになるのはおばあちゃん
アジア、ラテンアメリカ、アフリカなどでは、祖母をはじめとした高齢の女性が家族や地域において重要な役割を果たしているとイタリアの研究者が「母子栄養」に発表しました。
1995年から2010年に35カ国60の異なる文化をもつ地域について記述した論文、学術誌、非政府組織、国際開発機関により作成され公表されていない文書などを集め解析を行いました。
その結果、高齢の女性は同居する家庭や地域において、政策立案者が想定しているよりも、はるかに大きい役割を担っていることが分かりました。
・家庭や地域の長老にあたる高齢の女性は、若い母親の産前産後には家庭の中心的な役割を果たしている。
・若い女性や子供、男性に対し食事に関する助言するなど、地域や家庭の健康を守る中心的な役割を担っている。
・高齢者は家族のお荷物ととられがちだが、そうではなく、むしろ家族や地域の健康増進に貢献する重要な役割を担っている。
・祖母や祖父などの年長者は、普段はサポート的な役割を果たしているが、経済危機や物不足といった非常事態の時には重要度が高まる。
以上の結果から、非西洋諸国の文化や社会規範、秩序を理解するためには、より広範な研究が必要であると述べています。
【文献】
Aubel, J. : The role and influence of grandmothers on child nutrition: culturally designated advisors and caregivers. Maternal & Child Nutrition, 8: 19–35. (2012) [doi: 10.1111/j.1740-8709.2011.00333.x]