2012年2月7日火曜日
英国のテッィバッグ
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【文献紹介】誰が見ても不適切で不具合が生じている制度や組織を守り続けるのか?
なぜ私たちは、アメリカ、デューク大学の研究者らは、私たちの現状維持を正当化する行動について研究を行い「心理科学:現在の方向性」に発表しました。
研究の結果、不適切な制度や組織を守り擁護する行動要因には4つのポイントがあることが分かりました。
1)(外敵などによる)政策・制度や組織に対する攻撃や脅威が高い場合
2)政策・制度や組織への依存度が高い場合
3)政策・制度や組織から離脱が困難であると感じている場合
4)自主性が低く抑えられている組織の場合
の4つです。
1)(外敵などによる)政策・制度や組織に対する攻撃や脅威が高い場合
2000年当時ブッシュ政権の政策は崩壊寸前でしたが、9.11の脅威の後、大統領の支持率は急増し、その政策は維持されました。
2)政策・制度や組織への依存度が高い場合
私たちは自分たちが所属している政策・制度や組織を守ろうと行動します。例えばある実験では、大学に所属し依存を感じている学生は大学の資金調達制度や政策を擁護しましたが、政府が出した同じ制度・政策には自分たちとの関連を見出せずに反対しました。
3)政策・制度や組織から離脱が困難であると感じている場合
私たちは、政策・制度や組織から逃れられないと感じると、その政策・制度や組織を守ろうと行動することが分かりました。例えばある調査では、ある男性が、自国の男性が女性より平均20%給与水準が高いことについて、不公正とはいわず、男女の能力差を正当に評価したものだと主張しました。
4)自主性が低く抑えられている組織の場合
政策・制度や組織が自分の自由にならない度合いが強く、自主性が抑制されているほど、人は政策・制度や組織を是認し、リーダーに従うようになることが明かとなりました。
以上の研究結果から、研究者らは、だれもが政策・制度や組織が不適切な状態にあると感じており、、その政策・制度や組織を良いものにしたいと考えていても、実際に変革を望む声を上げる人は少ない場合が多いとと述べています。。それだけでなく、多くの人の行動は期待とは逆の結果となることが多いとしています。政策・制度や組織に深くはまり込んだ人ほど、その欠点を言い繕うように行動すると考察づけています。
そのため、政策・制度や組織を変えたいと思ったら、変革に対する抵抗理由を詳細に研究しないといけないと研究者らは結論づけています。
【文献】
Kay, A.C. and Friesen, J. : On Social Stability and Social Change. - Understanding When System Justification Does and Does Not Occur. Current Directions in Psychological Sci., 20: 360-364. (2011)) [doi: 10.1177/0963721411422059]