2012年2月16日木曜日
剪定の終わった桃の枝
剪定の終わった桃の枝です。まだまだつぼみは堅い状態です。桃の花は見事で中国などでは桃源郷として人気ですが、日本では梅や桜に比べるとまだまだのようです。
生活習慣病の研究からカリウム摂取の重要性が明らかになってきました。特に高血圧など循環器系疾患とカリウムの関係についての研究が進展しています。
【文献紹介】心臓発作発症後の血清カリウムレベルと死亡率
アメリカの医療研究チームは、心筋梗塞を発症し入院している患者を対象に、血清カリウムレベルと死亡率との関係を調査した結果、3.5mEq/L以上4.5mEq/L未満の範囲が最も死亡率が低く、それ以上でもそれ以下となっても死亡率が高まルことが分かったと「アメリカ医学会誌に報告しました。
調査は、アメリカの67の医療機関で2000年から2008年のまる9年で集められた38,689人の入院患者を対象に行われました。入院中の血清カリウムレベルにより①3.0未満、②3.0~3.5未満、③3.5~4.0未満、④4.0~4.5未満。⑤4.5~5.0未満、⑥5.0~5.5未満、⑦5.5以上(mEq/L)に分類しました。医療機関による誤差を調整したうえで、入院中の全死亡率あるいは心室細動や心停止による死亡率と血清カリウムレベルとの関係を調査しました。
その結果、心室細動や心肺停止による死亡率は、血清カリウムが3.0mEq/L未満あるいは5.0mEq/L以上で上昇することが分かりました。最も低かったのが3.5mEq/L以上4.0mEq/L未満の群で、死亡率は4.8%でした。
以上の結果から研究者らは、今回の大規模な研究結果をもとに、心臓発作既往患者の血清カリウムは3.5~4.5mEq/Lにガイドラインを改訂すル必要があると述べています。
【単位】
1 mEq/L = 1 mmol/L = 39 mg/L
【文献】
Goyal, A. et al.: Serum Potassium Levels and Mortality in Acute Myocardial Infarction. JAMA, 307: 157-164. (2012) [doi: 10.1001/jama.2011.1967]