2012年3月6日火曜日

丸ごと食べられるキンカン




















そのまま皮ごと食べられるキンカンです。口にほおばると果汁がじわっと広がります。昔のキンカンは渋みや酸味などが多くあり生食では食べず、砂糖漬けなどにしていました。


新聞は記事の扱いに気をつけていますが、テレビのワイドニュースの司会者やコメンテーターなどは感情をあおり立てているのではないかと思うことがあります。


【文献紹介】感情的な報道は大衆の反応に影響

 アメリカとシンガポールの大学の研究者によるジャーナリズムに関する共同研究が行われ、感情的的な報道が大衆の反応に及ぼす影響を解析しました。

 実験では、携帯のバッテリーが発火事件を扱った記事で、事件を起こした企業に対して、怒りや非難を含む記事を読んだ群と、被害者の悲しみに焦点をあてた記事を読んだ群の反応を比較しました。

 その結果、非難や怒りの記事を読んだ群では、被害者の悲しみの記事を読んだ群に比べ、携帯製造企業に対する親近感が低く、否定的なイメージを持っ人が多いことが分かりました。

 次に、企業が被害者の救済に焦点をあてた記事と、事件を起こした企業の法的措置に焦点をあてた記事を読んでもらったところ、企業に対する印象が異なっており、被害者の救済を扱った記事を読んだ群では企業イメージが良いことが分かりました。。

 こうした結果から、最初に、事件に対する被害者の悲しみを扱った記事を読んだか、怒りを扱った記事を読んだかに関係なく、企業が被害者の救済に配慮した対応を行ったことを報道した記事を読んだ群では、法的措置を扱った記事を読んだ群より、企業に対するイメージが良いことが分かりました。

 こうした結果から、たとえ最初の扱われ方が怒りに満ちていても、企業側が被害者に配慮し誠意を尽くした対応や発言を行うことで、大衆の反応が変わると研究者らは考えています。

 そのため、企業は責任逃れをするのではなく、危機的な状況でできるだけ最良の努力を行うことが必要で、人の顔がみえる企業は危機を乗り越えられると述べています。


【文献】
Kim, H.J. & Cameron, G.T. : The Role of Anger and Sadness in the Publics’ Response to Crisis News Framing and Corporate Crisis Response. Communication Res., 38: 826-855. (2011) [doi: 10.1177/0093650210385813]