2012年3月17日土曜日
朝日を浴びている雑木林
朝日を浴びている雑木林です。今日は朝から鶯が鳴いているのが聞こえています。
【文献紹介】血中栄養素が認知能力に関連
アメリカ、オレゴン州立大学などの研究チームは、ビタミンなどが豊富な食事を摂取している高齢者は、認知能力に優れており、アルツハイマー病の典型的に見られる脳の収縮が少ないことが分かったと「神経学」に発表しました。
今回の対象者が高齢の人のため通常の研究手法である「思い出し法」などが使えないので、、今回の実験では血中濃度の測定によって解析を行っています。このことにより、栄養素の吸収率が被験者で異なっていても正確な解析が出来ると研究者らは考えています。
研究では、104人の平均年齢87歳の高齢者を対象に、30種類の血中指標を測定しました。また、42人についてはMRIを用いて脳容積を測定しました。
その結果、ビタミンB、C、D、E、オメガ-3系脂肪酸の血中濃度と認知能力、脳容積に正の相関が認められました。一方、揚げ物、マーガリン、ファーストフードに由来するトランス脂肪酸と認知能力の低下と負の相関が認められました。
以上の結果から、認知能力の差は、脳容積だけでなく、食生活による循環器系機能の差からも影響されていると研究者らは考えています。
【文献】
Bowman, G.L. et aal.: Nutrient biomarker patterns, cognitive function, and MRI measures of brain aging. Neurology, Online Dec. 28, (2011) [doi: 10.1212/WNL.0b013e3182436598]