2011年2月12日土曜日

雪が降る




雪が降っています。庭の花にも雪が積もっています。

NHK「ラジオ深夜便」で左手のピアニスト智内威雄(ちないたけお)さん34歳のインタビューが放送されました。

ジストニアという病気で右手が動かなくなり、そのため左手でピアノを演奏しています。その演奏は左手だけとは思えません。

少し右側に座り、右を向いて右側の高音部をひくときは身体を少し後ろにひくのだそうです。左だけでも音に深みがでるのは、音を響かせるペダルとメロディ部を担当する指が親指であることなどのためだそうです。両手では高音部は右手の小指が担当するのに、左手では親指を使うためメッセージ性が強くなるのだそうです。

リハビリを行いながらドイツ・ハノーファー音楽大学でに学び、卒業試験の左手の演奏に拍手がわき起こった時にはうれしかったと語っていました。同時に、「一生をかけるだけの価値があると感じた」との言葉には感動しました。

智内さんの演奏がすばらしかったことを証明するエピソードに、その後、左手のピアノ講座ができたことからもうかがえます。両手の補完ではなく新しい左手の演奏分野を切り開いたと評価されたためでしょう。私の音楽鑑賞レベルは誇れるものではなく、よく分からないけれど左手だけとは全く分かりませんでした。

「できなくなることが多くなると思うより、できることは減っていない。できることに目を向ける」をすらっと語っていたのが印象的でした。